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小山芳元通信2016年06月14日

こんにちは!新潟県議会議員小山芳元です。ホームページは都合により更新できなくなったため、ブログ開設で情報発信します。詳細なプロフィールや政治信条などは、ホームページをごらん下さい。
2016/06/14(火)
 6月県議会、6月14日、本会議場の連合委員会で、原発問題を中心に泉田知事と一問一答の論戦を展開しました。
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1.避難指示解除と賠償の打ち切りについて
(小山) 福島第一原子力発電所事故による避難区域の避難指示解除が、2014年4月以降、順次進められているが、この基準となる空間線量で年間20ミリシーベルトは、放射線管理区域に指定されている基準や、白血病の労災認定基準の年間5ミリシーベルトの4倍という非常に高い値である。
 国際的な勧告では、一般公衆の被ばくを年間1ミリシーベルトの線量限度を基準としており、避難者が避難先から戻る時には事故前と同じ状況か、それが無理でもせめて一般公衆の被ばく限度を基準とすべきであり、この先、こうした進め方が本県も含めた原発立地県に当てはめられるとしたならば、到底許せるものではないと考えるが、知事の見解を伺う。

(知事) 避難指示解除についてでありますが、委員ご指摘のとおり、政府は年間20ミリシーベルトで住民の帰還を進めていますが、これは、年間約5ミリシーベルトという震災以前からの放射線管理区域の基準との整合性がありません。
 一般環境中の方が原子力発電所構内より基準が緩くなるような仕組みでは、社会全体の理解を得ることは難しいと考えます。

(小山) チェルノブイリ原発事故から5年後に制定された「チェルノブイリ法」には、土壌汚染レベルを採用し、住民が受ける平均追加的被ばく量5ミリシーベルト以上の地域を「避難の義務ゾーン」として、住民の移住を義務化し、同1ミリシーベルト以上を「避難の権利ゾーン」として避難を選択した場合、国による喪失財産の補償や毎年の健康診断、所定薬剤の無償供与などが受けられる権利を有することが明記されている。
 原発立地県として、こうした補償が行われ、住民の判断により避難を選択できる法律の制定を求めていくべきと考えるが、知事の見解を伺う。

(知事) 住民が避難を選択できる法律の制定についてでありますが、チェルノブイリ原発事故では、年間1ミリから5ミリシーベルトであれば、政府が仕事の斡旋や住宅の提供等の補償を行った上で、移住については個人の選択に委ねられました。
 我が国でも、被災された方々がチェルノブイリ法並みの対応が受けられるべきとの社会の認知が進むことが必要です。
 県といたしましては、福島原発事故により生じたすべての損害について、その範囲を幅広く捉え、被害の実態に見合った賠償が確実・迅速に行われるよう、法の改正も含めて、全国知事会を通じて引き続き要請してまいります。

(小山) 政府が福島第一原子力発電所事故による避難者の帰還促進を図るため、帰還する住民に個人線量計を配布したことは、除染の長期的な目標として掲げた年間1ミリシーベルト以下の達成が難しく、除染の限界が明らかになったことから、被ばくの管理責任を個人に負わせるものである。
 個人による被ばく線量の把握も重要だが、事故前の基準に戻すことが先決であり、個人線量計の配布で、帰還を急がせる国の政策は間違いであると考えるが、知事の見解を伺う。

(知事) 政府の避難者の帰還促進についてでありますが、委員ご指摘のとおり、個人による被ばく線量の把握は重要であると考えますが、そもそも、一般環境中の方が原子力発電所構内より基準が緩くなるような仕組みでは、社会全体の理解を得ることは難しいと考えています。

(小山) 自主避難の多くが母子避難であり、苦しい避難生活を余儀なくされている現実がある中、自主避難者への応急仮設住宅の無償提供が2016年度末で打ち切られることから、先の2月県議会で県独自の支援策を求め質問し、知事も対応するとのことであった。
 そうした経過も踏まえ、この度、県独自の支援策が発表されたが、この県の方針には自主避難者から歓迎と感謝の声があがっており、今回の県の取組を大きく評価するが、支援策を提案するに至った知事の思いを伺う


(知事) 自主避難者への県独自支援策についてでありますが、委員ご指摘のとおり、特に母子で避難されている方が厳しい状況に置かれているものと認識しております。
 お子さんを放射能の影響から守りたい一心で避難を選択されている方々は、本来、チェルノブイリ並みの支援を受けてもよい方々と考えています。
 しかし、国の基準の不整合から、支援を十分に受けられないばかりか、その行動が非難されるケースもあり、その心情は察して余りあります。
 そのため、避難されている方々がそれぞれの希望に応じた選択ができるよう、子育て世帯への民間賃貸住宅家賃補助を含め、総合的な支援策としてとりまとめ、関連予算を今議会にお諮りしているところであります。

(小山) 県の独自支援策は、2年間という福島県の家賃支援に合わせる内容であるが、先々の支援の継続性が見通せず、自主避難者からは心配の声もあがっており、この先の課題であると考える。
 避難者にとって、除染で年間積算線量が20ミリシーベルトになったからといって、福島へ帰れるものではなく、最低限、国際的な勧告に基づく一般公衆被ばく限度の年間1ミリシーベルトの基準を満たすまで支援すべきであり、そのためにも、本来は「子ども・被災者支援法」に基づき、抜本的な支援策について国が責任を持つべきと考えるが、知事の見解を伺うとともに、そのことを国に求めていくべきと考えるが、併せて伺う。

(知事) 国による避難者への抜本的支援策についてでありますが、「子ども・被災者支援法」の基本方針では、「20ミリシーベルトを下回るが相当な線量が広がっていた地域」を、支援対象地域と定めましたが、一方、チェルノブイリ原発事故では、年間1ミリから5ミリシーベルトであれば、政府が仕事の斡旋や住宅の提供等の補償を行った上で、移住については個人の選択に委ねられました。
 委員ご指摘のとおり、国の責任により、避難者への抜本的支援策が講じられるべきと考えますが、そのためには、避難者がチェルノブイリ並みの対応が受けられるべきとの社会の認知が進むことが必要であり、現状では国が動く見通しはないことから、県独自の支援策をとりまとめたところです。
 ちなみに、2年間というのは、現実の福島の支援制度に合わせていますが、打ち切るということを前提でつくった制度ではないということであります。

2.福島県における子どもの甲状腺がんの多発について
(小山) 東日本大震災当時18歳以下の福島県の子ども約38万人を対象に健康調査を実施した結果、合計172人が甲状腺がん、またはその疑いがあるとの報告があり、うち132人が甲状腺がんの手術を受けている。
 子どもの甲状腺がんは「100万人に1人か2人」との有識者による意見もある中、政府や原発推進派の学者等は福島第一原発事故による被ばくの影響をかたくなに認めようとしない。 
 政府は現実を認め、子どもの甲状腺がんの多発について明らかにし、対策を立てる姿勢がなければ、今後の原発推進など認めるわけにはいかないと考えるが、知事の所見を伺うとともに、原発立地県としてこうした問題の対策についての考えを伺う。

(知事) 福島原発事故による被ばくの影響についてでありますが、健康への影響は既に明らかとする意見がある一方で、さらなる調査結果の蓄積が必要であるとする意見もあり、研究者の見解が分かれているものと認識しています。
 いずれにいたしましても、原発の稼働の有無に関わらず、原発事故に備えた対策を講ずる必要があるものと考えております。
 なお、被ばくの影響にかかる研究者の見解については、福祉保健部長から答弁させます。

(福祉保健部長) 被ばくの影響にかかる研究者の見解についてでありますが、福島県による甲状腺検査の結果では、① 二巡目の 検査でも悪性と判定される方が新たに見つかって手術を受けていること ② がんの罹患統計などから推定される有病数に比べて、子どもの甲状腺がんが数十倍多いこと ③ 事故当時5歳以下だった子どもからも、新たにがんが見つかったことなどが報告されておりますが、この解釈については、被ばくによる過剰発生か過剰診断のいずれかが考えられるとされており、研究者の見解が分かれているところです。
 なお、本県におけるがんの罹患統計によると、子どもの甲状腺がんは、通常、年間1人から2人程度となっております。

3.放射性廃棄物の処理について
(小山) 国は、福島県の除染作業で生じた除去土壌等の最終処分量を低減することを喫緊の課題として、1kg当たり8,000ベクレル以下のものを「貴重な資源」として、公共事業に再利用するとの方針を打ち出したが、原子炉等規制法では廃炉作業で生じたコンクリートや金属類の再利用について100ベクレルと定めており、これは全くの二重基準となる。
 これは我々の街の公共事業でも、原発事故による汚染土が使用されかねず、これを県民が是認するとは考えにくく、こうした放射能汚染の再拡散を進める放射能汚染土の再利用について、知事の見解を伺うとともに、是非とも撤回を求めていくべきと考えるが併せて伺う。


(知事) 除染に伴い発生した土壌等に関する国の方針についてでありますが、そもそも、8,000ベクレルで線引きし、一般環境中の方が原子力発電所構内より基準が緩くなるような仕組みでは社会全体の理解を得ることは難しいと考えます。
 また、日常生活の場で再利用できる基準を100ベクレルとしてきた国の説明とも矛盾するものであります。
 放射性物質に汚染された廃棄物等については、知事会で国に要請しているとおり、その濃度に関わらず、国が責任を持って処理施設を確保するなど迅速かつ適切な処理を進めるべきと考えております。
 県としましては、引き続き国に対し、知事会などを通じて要請してまいります。

4.メルトダウン隠しについて
(小山) メルトダウンの公表遅れを検証するため東電が設置した第三者検証委員会には、2013年3月に国会事故調査委員会に対する東電の虚偽説明について、「事実に反する説明は勘違いに基づくものであり、故意ではなく、組織的関与はない」と報告した第三者検証委員会と同じ弁護士が2名入っている。
 こうした東電に優しいお馴染みの委員による検証では信用できず、客観性・中立性などが保てないことから、メルトダウンの公表遅れを明らかにさせた県として、委員の人選についてやり直しを求めていくべきと考えるが、知事の見解を伺う。


(知事) 東京電力が設置した第三者検証委員会についてでありますが、委員ご指摘のとおり、弁護士の方だけの第三者検証委員会で本当に真実に迫れるのか、大いに疑問です。
 先日、東京電力から、技術委員会が要請した検証事項のうち「第三者検証委員会の検証項目に該当しない事項」の対応について、協力依頼があったことから、東京電力と新潟県の合同検証委員会を設置することとし、現在、具体的な調整を進めているところです。

5.熊本大地震と原発について
(小山) 熊本大地震を引き起こした日奈久断層帯から僅か50kmのところに川内原子力発電所があり、周辺住民からは停止すべきとの声が多くあがったとの報道があるが、政府や原子力規制委員会は原発を再稼働した流れを止めるわけにはいかないと、安全より経済優先の姿勢に終始した。
 5年前に福島第一原子力発電所であれだけの大事故を経験したことから、川内原子力発電所を万が一のため一連の地震がおさまり、安全が確認できるまで停止し、点検をすることは常識と考えるが、知事の受け止めについて伺うとともに、本県で今回の熊本県のような地震が発生した事態において、知事はどのような対応をするか、併せて伺う。

(知事) 地震発生時の原子力発電所への対応についてでありますが、川内原子力発電所の対応については、責任を持って情報を収集し、分析する立場にはありませんので、新潟県知事としてのコメントは控えさせていただきます。
 柏崎刈羽原子力発電所については、引き続き、県民の生命、安全、財産を守ることを最優先に対応してまいります。

(小山) 本来、避難計画は原発事故を含め最悪の事態を想定すべきだが、現在、策定された避難計画では、バス避難において誰が運転するかや、複合災害時に道路の補修を誰がするのかも明らかではない。
 こうした問題を本気で突き詰めていくと原発の再稼働はできないという結論に辿りつくはずである。曲がりなりにも避難計画を策定したものの、実効性のない避難計画では住民の安全は守れないが、熊本大地震の実態を踏まえ、改めて避難計画のあり方について、知事の見解を伺うとともに、実効性のない策定ありきの避難計画をどうしていくべきか併せて伺う。

(知事) 避難計画のあり方についてでありますが、委員ご指摘のように、熊本地震により、複合災害を想定し、健康に影響のある被ばくを避けうる避難計画が必要であることが、改めて明らかになりました。
 3月11日、原子力関係閣僚会議の決定によって、現在の避難計画が抱えている制度の欠陥の是正に向けたスタートが切れたと認識しております。
 本県においても関係府省の職員と連携して、引き続き、避難計画の見直しに向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
 なお、福島第一原子力発電所事故の検証・総括がなされなければ、再稼働の議論はできないものと考えております。
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