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小山芳元通信2016年09月14日

こんにちは!新潟県議会議員小山芳元です。ホームページは都合により更新できなくなったため、ブログ開設で情報発信します。詳細なプロフィールや政治信条などは、ホームページをごらん下さい。
2016/09/14(水)
 9月県議会、8月30日に泉田知事が県知事選4選出馬を撤回したことから、9月12日の一般質問は、泉田知事と最後の論戦となりました。3期12年間の泉田県政を振り返り、知事の政治姿勢を高く評価する質問を展開しました。
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知事の政治姿勢について

(小山) 日本の政治の多くは、長いものに巻かれ権力に迎合する政治が今日まで続けられてきている歴史的背景があるが、そうした政治は一部に利することがあっても、決して住民にとって利益を生むものではないと考える。
 自治体の首長は、時と場合によっては県民・市民の立場に立ち、国や他の機関に対し毅然と対峙する姿勢を貫くことは極めて重要であり、結果して県民・市民の暮らしの安全・安心、福祉向上につながるものと考える。
 知事は県政3期12年間、どのような姿勢をもって県政に取り組んできたのか伺う。

(知事) 小山議員の一般質問にお答えします。
 まず初めに、3期12年間の県政への取組姿勢についてでありますが、 私は、これまで、知事として一番重要な任務は県民の生命、安全、財産を守ることであるとの認識に立ち、県政を運営してまいりました。
 また、県民の皆様が将来に夢と希望を持つことのできる魅力ある新潟県の実現に向けて、全身全霊で取り組んでまいりました。

(小山) 一部の首長は、国や他の機関に対する知事の行き過ぎたとする行動や対応により、市町村事業等に支障が生じていると批判しているが、知事はどのように受け止めているか見解を伺う。

(知事) 次に、一部の首長からの、私の行動や対応により事業等に支障が生じているとのご指摘についてでありますが、原子力防災やがれきの処理の問題について言えば、私としては、県民の安全・安心の確保を第一に考えた対応をとってきたつもりであります。
 こうしたことをもって、県や市町村に対して、国が恣意的な行政を行うことはないと考えております。実際、市長会・町村会からも、国が法の目的と異なる理由を根拠として、恣意的な行政を行うことはないとの回答をいただいています。
 知事としては、県民の利益を第一に考え、たとえ相手が国であっても、必要な場合には、県としての意見を述べ、国との調整を図っていくべきであると考えております。

(小山) 実行力と、社会的に弱い立場の人々に寄り添う泉田知事の姿勢には、県の内外から厚い信頼が寄せられてきただけに、突然の県知事選出馬撤回に対し、多くの県民から残念との声や、この先の県政に対する不安の声があがっている。
 このたびの知事の突然の県知事選出馬撤回は、こうした期待する多くの県民の思いを断ち切ることにもなるが、知事はどのように受け止めているか伺う。

(知事) 次に、県民の声の受け止めについてでありますが、このたびの撤退表明の後、県民の皆様から多くの励ましの声を頂戴しました。心より感謝を申し上げたいと思います。
 多くの県民の皆様に支えられて、12年間県政の運営を進めることができたということは本当に幸せであったと考えております。
 今回の知事選挙は、人口問題、産業振興、原子力防災、柏崎刈羽原子力発電所とどう向き合うのか、新潟県の将来を決める大変重要な選挙であり、新潟県の未来、ふるさとをどうしていくのかという議論がなされるべきです。
 しかしながら、私がこのまま立候補した場合、日本海横断航路等に関する県の対応ばかりに焦点が当たり、本来行うべき議論が行われないまま知事選挙が展開されるおそれがあります。これは、県民にとって大変不幸なことと考えております。
 これまで、日本海横断航路に関する一連の報道について、事実と異なる記述等があり、この報道を行った新聞社に再三申入れを行ってきましたが対応してもらえませんでした。
 同社の新聞は、日刊で45万部以上発行されており、県内に大きな影響力を持っております。このような状況の中で、県民の皆様に私の声を届けるのは難しいと判断をいたしました。
 選挙を通じ、未来の新潟について候補者同士で真剣に議論されることを心より願っております。

(小山) 前平山県政において、財政収支をめぐる状況は危機的な状態にあるとして、実質的に財政危機宣言を行った。
 泉田知事は、就任早々から財政再建団体に転落させない財政運営を行っていくとしていたが、12年間、どのような財政再建に取り組み、成果を出してきたのか伺う。

(知事) 次に、本県の財政再建に係る取組及び成果についてでありますが、これまで、財政運営計画を策定し堅実な財政運営を行ってきました。部局長枠予算を基本に、選択と集中による効率化の推進や人件費等の内部管理経費の圧縮、県有財産流動化等による財源の確保など、歳入・歳出両面で努力をしてきたところです。
 その結果、県政史上初めて実質的に県債残高が減少に転じ、実質的な公債費もピークアウトしました。また、財源対策的基金を着実に確保するなど、安定した財政状況の実現に取り組んでまいりました。

(小山) 県債発行にも一定の抑制ルールが必要ではないかと、再三、知事に質してきたが、臨時財政対策債を除く県債残高は年々減少してきているものの、全体の残高は知事就任時から約4千億円増えている。
 知事は、交付税措置のある県債は、借金して事業をやらないと将来の交付税を取り負ける構造になっていると主張しているが、県債残高の抑制との整合性はどうあるべきと考えるか伺う。


(知事) 次に、県債発行と残高の抑制についてでありますが、本年1月に改訂した財政運営計画でお示ししているとおり、災害等により県債発行の大幅な増が無ければ、県債残高は今後も減少していくものと見込んでおります。
 そもそも、地方債は主に公共事業などの財源として発行しており、財政負担の平準化や世代間の負担の公平を図ることにつながります。
 そのことから、交付税措置のある県債は、将来世代にとっては交付税の先取りになることも踏まえ、本県発展のため有効に活用すべきと考えております。

北陸新幹線等について

(小山) 北陸新幹線建設負担金を巡った一連の経過について、国や近隣県との信頼関係を損ねる危機があったと一部の県内首長から指摘されているが、並行在来線運営に実質830億円の支援を勝ち取り、地方負担の大幅改善につながったことは、まさに泉田知事ならではの行政手腕と評価するものである。
 この支援金がなかった場合、えちごトキめき鉄道の経営に影響を及ぼすと考えられるが、この支援金がえちごトキめき鉄道の経営に、どのような効果をもたらしていくのか、知事に伺う。

(知事) 次に、北陸新幹線等についてお答えします。
 まず、並行在来線への国支援の効果についてでありますが、国から30年間で約830億円の支援を受けることにより、並行在来線の経営環境は大幅に改善し、長期に渡る安定経営が可能となりました。
 更には、運賃水準の維持、鉄道車両運転士体験、リゾート列車の活用等の利用増加に向けた積極的な経営が可能となったものであり、今後もえちごトキめき鉄道の経営に大きな効果をもたらすものと考えております。

(小山) 北陸新幹線の開業に当たって、新潟県内駅に速達型「かがやき」の停車が実現しなかったことについて、知事の姿勢により、国やJR、近隣県との信頼関係を損なう危機もあったと一部の首長が指摘している。
 そもそも、最初から県内駅の建設は高速通過規格で進められており、当初認可当時の県政執行における事業の見極めの甘さ、県内の意見統一がなされていなかったことが大きく起因しているのではないかと考えるが、知事の所見を伺う。

(知事) 次に、北陸新幹線「かがやき」停車が実現しなかった要因についてでありますが、県内駅の高速通過規格は、平成21年8月に国の意見照会の添付書類を精査し、判明したものであります。
 停車駅問題につきましては、高速通過規格の認可の問題が大きく影響しているものと認識しております。
 この問題を確実に決着させるためには、国との間で、停車せざるを得ない規格にするよう調整する選択肢もありましたが、大人の対応を求める意見もあり、十分な県内合意の形成が成らなかったことも、大きな要因と受け止めております。

(小山) 北陸新幹線県内駅の利用者数の増加を図る中で、速達型「かがやき」の停車を実現させ、地域の活性化・拠点性の向上や新潟県の発展につなげていくことは重要課題であるが、今後、どのように進めていく必要があると考えるか、知事に伺う。
 また、速達型の停車要望とともに、シャトル型新幹線「あさま」「つるぎ」の県内延伸を求めることも県民の願いであるが、どのような取組が必要と考えるか、併せて知事に伺う。


(知事) 次に、北陸新幹線の停車増に向けた取組についてでありますが、「かがやき」の県内駅停車や、「あさま」「つるぎ」の県内延伸を実現するためには、JRと地元の双方にメリットがあるように、乗降客を増加させることが必要であります。
 これまでも沿線3市等と連携し、乗降客の増加を図るとともに、県内駅停車をJRに求めてきたところでありますが、今後も実現に向けて地元の取組を積極的に支援していく必要があると考えております。

日本海横断航路について

(小山) 先の建設公安委員会において、買主側のパナマ社は、自ら売買契約書に速力の条件を明記しなかったなど、相応の落ち度があったことを認めている一方、売主側から、速度は18ノット出るなどと性能は良く、メンテナンスも十分されているとの実際とは異なる虚偽の説明や、脅しとも受け取れるメールを受けるなど、売主の売り方は商道徳に悖ると言っている。
 このような韓国の業者に対し、知事はどのように受け止めているか伺う。

(知事) 次に、日本海横断航路についてお答えします。
 まず、韓国の業者に対する受け止めについてでありますが、議員御指摘のようなお話も承知しておりますが、契約トラブルについては、当事者双方で主張が異なる点があることから、事実関係を見極める必要があると考えており、現段階では訴訟当事者ではない新潟県知事としてのコメントを差し控えたいと考えております。

(小山) 商取引においては、買主側に支払能力がなければ、債務保証を取ったり、連帯保証人をつけることが通常行われているが、売り主側は15%のデポジットを取ったものの、債務保証を取らなかったことについて、知事はどのように受け止めているか伺う。

(知事) 次に、売主が債務保証を取らなかった点についての受け止めについてでありますが、当事者間の利害に影響を与えるおそれがあることから、当事者ではない知事として、コメントは差し控えたいと考えております。

(小山) 仮に法的な責任のない新潟国際海運や新潟県が、仲裁判断で出された金額を支払うことになれば、こうした商道徳に悖るような韓国業者の落度やミスの肩代わり・穴埋めにしかならないと思われるが、知事の見解を伺う。

(知事) 次に、仲裁判断への対応についてでありますが、責あるところに責任が生じることが原則であります。
 議員御指摘の点については、事実関係を見極めた上で、判断すべきものと考えております。

(小山) 売り主側は今後、新潟国際海運や新潟県などを相手取って訴訟を検討していると言っているが、仮に訴訟が起こされても、真実は一つしかないことから裁判で明らかにして、新潟国際海運や新潟県に責任が及ぶことを回避し、県民の財産を守る姿勢を明確にしていくべきと考えるが、知事の見解を伺う。

(知事) 次に、訴訟が起こされても県民財産を守る姿勢を明確にすべきとのご指摘についてでありますが、契約トラブルにつきましては、責あるところに責任が生じることが原則であります。
 まずは契約の経緯等の事実関係が明らかにされる必要があります。今回の場合は、挙証責任をどちらが負うのかという点も踏まえて仲裁判断の結果となっていますが、訴訟の場合は挙証責任が反対に行く可能性もあります。
 県といたしましては、明らかにされる内容を踏まえ、どのような対応が県民の財産を守ることになるのかも含めて、今後の対応を検討していく必要があると考えております。

魚沼地域医療再編について

(小山) 県などからの30億円余の出資金で魚沼基幹病院は財団が経営しているが、昨年度の決算は約12億円の赤字となっている。
 開院して全病棟が稼働すると単年度収支が黒字になる計画であるとのことであるが、看護師不足から全病棟稼働の目途が立っておらず、今年度の収支についても赤字見込みとなっている。
 こうした状況では、累積赤字が県などからの30億円余の出資
金を上回るのも時間の問題と思われるが、現状の経営実態を伺うとともに、黒字化に向けた計画をどのように進めていくのか伺う。

(福祉保健部長) 新大センター・魚沼病院の経営状況についてでありますが、病棟稼働の遅れから収支に影響が生じておりますが、患者需要は高く、高度医療の提供等により入院単価が高いことなどから、今後、段階的に病棟を稼働することで収支は改善するものと聞いております。
 運営財団からは、看護体制の見直しを図るなかで、11月を目途に新たな病棟を稼働する方向で検討していると聞いております。
 さらに、看護職員の採用計画を前倒しで進めるなかで、患者需要も踏まえ、3年程度でフル稼働し、単年度収支の黒字化を目指すこととしており、県としましても運営財団の取組を支援してまいります。

(小山) 魚沼地域は、もともと医療人材が少なく、県立病院のネットワークで他地域から看護師を確保していた中、魚沼基幹病院の開院で同病院の看護師が不足し、地域病院では医師・看護師不足が深刻化したため、病棟をやむを得ず閉鎖している病院もあると聞いている。
 こうした状況下、県から魚沼基幹病院への200人を超える派遣職員が、3年の派遣期間が終了し県に戻ると、大幅な医療人材不足で残りの3病棟の稼働どころか、運営そのものが成り立たなくなるのではないかと懸念するが、地域医療を維持し、県民に安定的な医療を提供するため、魚沼地域の医療再編の課題をどう克服していく必要があると考えるか、知事の所見を伺う。

(知事) 次に、魚沼地域医療再編についてお答えします。 
 魚沼地域の医療再編の課題についてでありますが、医療再編の課題に対応するためには、新大センター・魚沼病院の運営を早期に安定させ、マグネットホスピタルを実現することが重要であります。
 県としましても、基幹病院を核として、地域全体で医療スタッフを集積できるよう、引き続き、地域の取組を支援するとともに、必要な医療提供体制の構築に努めてまいります。
 なお、新大センター・魚沼病院の人材確保の取組については福祉保健部長から答弁させます。

(福祉保健部長)
 次に、新大センター・魚沼病院の人材確保の取組についてでありますが、運営財団では、段階的な病棟稼働に向けて、引き続きUIターンを視野に、処遇改善やリクルート活動を進め、職員の採用を前倒しで進めることとしております。
 また、県から派遣されている看護職員は、看護職員全体の約半数を占め、地域事情に通じた貴重な人材であることから、引き続き、必要なスタッフが確保できるよう、派遣職員の派遣期間の延長も含め、制度面での課題について、運営財団とともに検討してまいりたいと考えております。

水俣病問題について
(小山) 県民のいのちと暮らしを預かる最高責任者として、知事のこの12年の水俣病に向き合う姿勢と具体的な施策に対し、どう顧み総括しているか伺う。

(知事) 次に、水俣病問題についてお答えします。
 まず、水俣病対応の12年間の総括についてでありますが、水俣病の被害に遭われた方々は、高度経済成長期に私たちが豊かさや快適さを享受してきた一方で発生した公害の犠牲になった方々であり、社会全体で支えていくことが必要であると考えております。
 このため、平成20年9月議会において、議員の皆様の全会一致により、新潟水俣病地域福祉推進条例を制定し、被害に遭われた方々の福祉の増進、地域社会の再生と融和の促進に取り組むとともに、国に対して、患者救済制度の抜本的見直しを求めてまいりました。
 また、新潟水俣病公式確認50年の節目の年であった昨年には、関係者の総意に基づく式典の開催と併せて、「ふるさとの環境づくり宣言2015」を行い、改めて、こうした取組の必要性を訴えました。
 私としては、このような悲惨な公害が二度と繰り返されることなく、誰もが安心して暮らすことのできる地域社会の実現に向けて、全力で取り組んできたところです。

(小山) 水俣病問題の根本的解決には、地域住民の健康調査、加えて、亡くなった被害者の追悼と悲惨な公害を二度と繰り返さないことを心に刻む式典の恒常的な取組などの課題があると考える。
 知事は、残された水俣病問題の課題をどのように受け止め、今後、どのように取り組んでいくべきと考えるか所見を伺う。

(知事) 次に、新潟水俣病問題の課題と今後の取組についてでありますが、新潟水俣病の発生が確認されてから50年という時間を費やしてもなお、解決に至らないことは誠に残念であります。
 先ほど申し上げましたが、新潟水俣病は、高度経済成長期において、我が国が豊かで快適な社会の実現を追求してきた一方で発生した公害であります。阿賀野川流域で、普通に生活していた一部の人たちにしわ寄せがいき被害に遭われた人たちが、地域の偏見や差別もある中で声を上げ、また、ご苦労されてきました。そのおかげで環境規制が進み、現在、私たちは安全な社会の中で生活できている現実があります。こうした歴史や背景に鑑みれば、被害に遭われた方々に対しては、私たちが社会全体で支えていかなければならないと考えております。
 このため、新潟水俣病地域福祉推進条例を制定し、国に対して、患者救済制度の抜本的見直しを求めてまいりました。
 私としましては、メチル水銀に汚染された魚介類を経口摂取することにより、健康被害を受けた全ての方々が患者と認められ、救済を受けられる恒久的な制度の確立が必要であると考えております。
 患者の皆様にとっては、政治解決、水俣病特措法という形で解決の方向に進んでまいりましたが、結果として新潟水俣病かどうかということを曖昧にしたままの金銭解決であり、そのことが偏見・差別を助長していると実感しております。メチル水銀を経口摂取して身体に障害を負われた方々が、患者と認められ、症状に応じた補償を受けるということが、偏見・差別をなくし、ご苦労をされた方々を社会で支えていく上での合理的な解決策ではないかと思います。これが実現せず、今日まで接ぎ木のような形で進んでいることは、大変心残りであります。
 今後も、県民の皆様が安心して暮らすことのできる地域社会の実現を目指し、最大限の努力をしていかなければならないと考えております。
 なお、残された課題につきましては、福祉保健部長から答弁させます。

(福祉保健部長) 次に、新潟水俣病の残された課題についてでありますが、潜在患者が名乗り出ることのできる環境整備。被害を受けた方々が等しく患者と認められ、救済を受けることのできる恒久的な制度の確立。・県民一人ひとりが新潟水俣病の歴史を知り、風化させることなく次世代に伝えていくこと。などの課題があるものと認識しております。

原発問題について
(小山) 知事は、これまで一貫して「福島第一原子力発電所の事故の検証と総括なくしては再稼働の議論はしない」と、慎重な姿勢を示してきた。本当は我々一人ひとりが県民の総意として「柏崎刈羽原子力発電所再稼働No!」の運動を強化しなければならなかったのでは、と反省するところであるが、知事のこれまでの原子力発電所問題に向き合ってきた姿勢について、あらためて所感を伺う。

(知事) 次に、原発問題についてお答えします。
 まず、原子力発電所問題への姿勢についてでありますが、県民の生命・安全・財産を守ることを第一に取り組んできました。
 原子力発電所の安全確保や防災対策のためには、既に明らかとなっている欠陥を是正することに加え、福島第一原子力発電所事故の検証・総括が不可欠です。
 原子力防災については、国でなければ解決できない法制度等の課題が明らかとなっており、これまで、本県だけでなく全国知事会等からも国に対して繰り返し提案・要望を行っております。
 こうした働き掛けにより、本年3月、原子力関係閣僚会議において「地域の声に耳を傾け、真摯に向き合い、真正面から取り組む」と決定され、原子力防災の見直しが始まったところであり、これを頓挫させてはならないと考えております。

(小山) 福島原発事故による放射性物質を含んだ震災がれきの処理をめぐって、一部の首長から知事の姿勢を問題視する見解が出されている。
 国は福島原発事故の除染で発生した放射性物質を含んだ汚染土の処理の責任を首長に押し付けることに対し、県民の暮らしの安全・安心を守るために震災がれきの受け入れに慎重姿勢を示し、基本的には放射性物質の管理のプロがいる東京電力が引き取り管理すべきという知事の姿勢は至極まともであり、首長本来の取るべき姿勢であり責務のあり方と考えるが、震災がれき処理における放射能管理の問題に対し、改めて知事の見解を伺う。

(知事) 次に、震災がれき処理における放射能管理の問題についてでありますが、国が原発事故後に作った放射性物質を含む廃棄物の処理の基準は、事故前の基準との整合性がありません。
 また、一般環境中の方が原子力発電所構内より基準が緩くなるような仕組みでは、社会全体の理解を得ることは難しく、問題があるものと考えます。
 問題の具体的な内容については、防災局長から答弁させます。

(防災局長) 放射能管理の問題についてでありますが、国は、現在、国際放射線防護委員会の考え方にある、非常事態からの回復期にあたるとし、年間20ミリシーベルトで住民の帰還を進めていますが、これは、年間約5ミリシーベルトという震災以前からの放射線管理区域の基準と整合性がありません。
 また、放射性廃棄物の処理について、原子力発電所で専門家が扱うときには厳格な基準を適用し、一般環境中では、専門知識を持たない自治体には80倍緩い基準を適用するという二重基準となっています。
 なお、農林水産省食料産業局によれば、今も世界35の国と地域で、日本食品の輸入規制が行われております。

(小山) 福島第一原発事故後の放射性濃度8千ベクレル以下の汚泥を埋め立て処分している中、本県では、知事の指導により各市町村の浄水場に仮置き保管していることを、一部の首長が批判し、早急に県の責任で処分することを求めている。しかし、知事は上下水道汚泥の希釈処分に応じず、国が再利用を認める低い濃度であっても、汚泥は各自治体が処分するのではなく、原発を管理する東京電力が引き取るべきとの姿勢は、県民生活の安全・安心を守る上で当然の主張である。知事が、東京電力に放射性汚泥の速やかな引き取りを求めた結果、東京電力は引き取りに向け、課題解決に取り組むとの姿勢を見せているものの、具体的な時期や方法などについては明言を避けてきているが、現在どのような状況にあり、今後、どのように取り組んでいくのか伺う。

(防災局長) 次に、東京電力による放射性物質を含む汚泥の引き取りについてでありますが、県からの再三の要請に対し、今年3月28日に、東京電力から正式に引き取るとの回答があったところです。
 現在、東京電力では再利用にあたり、汚泥に含まれる放射性物質の雨水等への溶出調査や、活用にあたっての必要な強度や耐久性の検討を行っているとの報告を受けております。
 県といたしましては、今後とも東京電力に対し、放射性物質を含む汚泥の引き取りの具体策を早期に提示するよう求めてまいります。

(小山) 知事は原子力災害に備えた避難計画について、高線量下での労働のあり方や安定ヨウ素剤の配布方法など、様々な課題に対し国の制度に不備があり、課題の解決なくして実効性ある避難計画を策定することは不可能なため、国に早急な検討を求めている。
 これに対し、県市長会及び町村会から、県の広域避難の行動指針への対応の遅れが、市町村の避難計画見直しの遅れに繋がるとの批判が出されている。
 こうした知事の姿勢を批判することは、逆に、県民・市民の安全・安心をないがしろにするものと指摘せざるを得ないが、知事の見解を伺うと同時に、国は県の求めにどう対応しようとしているのか、併せて知事に伺う。

(知事) 次に、県市長会及び町村会からの指摘と国の対応についてでありますが、このたびの指摘は、国の方針に従うべきとの趣旨が色濃く出ているように思いますが、その場合、例えば、屋内退避指示が出され被ばくする可能性がある中で、誰が安定ヨウ素剤を配布するのかという問題もあり、県民の安全・安心をどのように確保するのか疑問があります。
 現在、本年3月の原子力関係閣僚会議決定を受け、国において、原子力防災の見直しに向けて検討が行われており、本県においても、関係府省の職員と連携して、避難計画の具体化・充実化に向けた取組を進めているところです。

(小山) 県の技術委員会の働きにより、福島第一原発事故から5年が経過した時点で、ようやくメルトダウンの判断基準が東電社内に存在していたこと、また、社員に認識されていたことを突き止め、東電から謝罪の弁を引き出すなど、技術委員会については、皮肉なことに事故当事者の東電からも信頼が示されているほどである。
 こうした県の技術委員会の成果について、知事はどのように評価し、今後も、技術委員会を継続させ検証作業を進めていく必要があると考えるが、知事はこの先の取組にどのような期待を持っているか伺う。

(知事) 次に、県の安全管理に関する技術委員会についてでありますが、これまでの技術委員会の検証により、メルトダウンを隠ぺいした事実や、高線量下の作業の具体的な問題点などが明らかになったと考えております。
 メルトダウンを隠ぺいした背景や地震動による重要機器の影響など、まだまだ検証すべき課題は多数あり、技術委員会では、引き続き、福島第一原子力発電所事故の検証・総括を進めていただきたいと考えております。

(小山) 知事は、福島第一原発事故の検証については「事故の直接的原因の検証」にとどまらず、防災に係る指示・連絡系統や避難計画の実効性、事故後の自治体間の連携、拡散放射性物質による影響等、様々な課題の検証を早急に行う必要があると訴えてきたものと受け止めている。
 こうしたことから、県の技術委員会とは別の検証機関を新設して、福島第一原発事故時の避難等に係る検証を行い、その検証結果をもとに具体的な対応を担当機関に求めて制度化する必要性があるのではないかと考えるが、知事の見解を伺う。

(知事) 次に、技術委員会とは別の検証機関を新設することについてでありますが、議員ご指摘のような検証機関を新設するまでもなく、既に、技術委員会での議論、原子力防災訓練、関係府省との検討等を通じて、避難等に係る課題の検証を行っております。必要であれば、技術委員会の委員を拡大する方法で対応する方が適切ではないかと考えております。
 これまでの検証により明らかになった課題について、防災局長から答弁させます。

(防災局長) 次に、これまでの検証により明らかとなった課題についてでありますが、30km圏内で屋内退避指示が出され被ばくの可能性がある中で、誰が短時間で安定ヨウ素剤を配布するのか。誰がバス・トラックなどを運転し、住民の搬送や物資の輸送を行うのか。誰が地震との複合災害時、道路補修を行うのか。防護対策実施時のSPEEDI等予測的手法の活用方法。災害現場での自衛隊等実動組織の対応のあり方。また、約44万人が居住する5~30km圏内においては、毎時500マイクロシーベルトで避難等を実施することとされているが、一般公衆の年間被ばく線量限度の1ミリシーベルトに達する2時間で、どのように避難させるのか。
などが全国知事会等から指摘されております。
 これらについては、本年3月、原子力関係閣僚会議において、政府として責任を持って取り組んでいくと決定されたところです。
 また、今回の熊本地震では、屋内退避した後の本震で建物が倒壊して犠牲者が出ており、複合災害時の一律、屋内退避指示にも問題が指摘されております。

(小山) 福島第一原発事故の避難者への抜本的支援策に係る6月定例会の知事答弁において、現状では国が動く見通しは無いことから、県独自の支援策をとりまとめたとのことであったが、まさにチェルノブイリ法も、国の被災者救済策が進まないことから、旧ウクライナ共和国などの独自の法制化が発端となって全国に波及し、旧ソ連邦の法制化へとつながったものである。
 こうしたことから、万一の原子力災害に備えて、少なくともチェルノブイリ法に匹敵する真の被災者救済・支援策への法制定に向け、その取り組みを世界最大規模の原発立地県である新潟県が試み、全国知事会を動かし国を動かす道筋を立てることの意義は極めて大きいと考えるが、知事の所見を伺う。

(知事) 次に、原発事故の被災者への抜本的支援策についてでありますが、我が国でも、原子力災害の被災者への抜本的救済・支援策が講じられるべきと考えますが、被災者がチェルノブイリ並みの対応が受けられるべきとの社会の認知が進むことが必要と考えております。
 一方、原子力防災については、明らかになっている現行制度の欠陥を、本県だけでなく、全国知事会等が見直すよう繰り返し要望した結果、本年3月、原子力関係閣僚会議において、その見直しに向け取り組むことが決定されました。
 同様に、原子力災害の被災者の抜本的救済・支援策についても、立地自治体から問題提起していくことは極めて重要ではないかと考えております。

(小山) 7月28日、全国知事会がまとめた「東日本大震災からの復興を早期に成し遂げるための提言」は、廃炉など原子力災害のあらゆる課題について、東京電力任せにすることなく、国主導で早期に解決するべきとの要請書を政府に提出している。
 同じく7月28日、東京電力が政府に、賠償額、除染費用、廃炉費用等の上振れから追加支援を求める方針を発表し、政府は、これまでの「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」の支援とは別に、新たな東京電力支援のための基金を設ける方針を打ち出した。
 事故を起こした電力会社が全額負担すべきと考えるが、さらなる国民の税金を投入するという、相反する政府の対応に対し、知事はどのように受け止めるか伺う。

(知事) 次に、東京電力への新たな政府支援についてでありますが、事故後5年が経ち、事故の収束から賠償への支援まで現在の枠組みで対応できるのか、見直しの時期にさしかかっているものと認識しております。
 公金投入のためには、株主や金融機関等の責任のあり方も含めて、東電改革が議論されるべきものと考えております。
 これなくしては、事故対応の負担を、全て電気料金と税金に求めることについて、国民の理解を得ることは難しいのではないかと考えます。

(小山) 2014年1月1日の東京新聞に、東京電力は、福島第一原発事故後の経営危機で国から1兆円の支援を受け、実質国有化されていながら、海外の発電事業に投資して得た利益を、震災後も課税回避を続けていたことが報道されている。
 公的支援を受けている立場である東京電力に対し、社会的責任を問われる問題について、曖昧なままにせず、全国知事会などあらゆる機会を活用して、徹底解明を行い、柏崎刈羽原子力発電所を運営する企業としての誠実性、透明性を強く求めていくべきと考えるが、知事の所見を伺う。

(知事) 次に、東京電力の課税回避についてでありますが、東京電力の課税回避については、詳細を承知する立場ではないため、お答えは差し控えさせていただきます。
 議員ご指摘のとおり、柏崎刈羽原子力発電所を運営する企業としての誠実性、透明性を強く求めていくべきと思っております。
 なお、東京電力は、これまで事故責任を誰も取っておらず、総括も終わっていません。自ら引き起こした事故に対する企業としての責任を果たしておらず、事故の当事者として、本当に厳粛な反省と真摯な姿勢を示していません。
 東京電力には、県との合同検証委員会において真摯に検証に取り組み、組織として何事も包み隠さず、真実を明らかにするよう対応していただきたいと思います。

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