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6月県議会、花角新知事と論戦

こんにちは!新潟県議会議員小山芳元です。ホームページは都合により更新できなくなったため、ブログ開設で情報発信します。詳細なプロフィールや政治信条などは、ホームページをごらん下さい。
2018/06/28(木)
 先の県知事選を激選で勝利した、花角新知事が初めて臨む6月県議会が、27日から7月13日まで開催されます。
 招集日の27日、花角新知事の所信表明をめぐって、「未来にいがた」を代表して新知事に論戦を挑みました。
新知事代表質疑議場

1 知事の政治姿勢について
① 新知事の理想とする知事像と、新潟県の将来像は
(小山) 地方が知恵と汗を出し合って競い合う地方主権が叫ばれる時代において、知事は226万人の県民を牽引して県政執行に当たることとなるが、知事自ら理想とする知事像と、描く新潟県の将来像はどのようなものなのか所見を伺う。

(知事) 小山議員の質疑にお答えします。まず初めに、理想とする知事像と描く新潟県の将来像についてですが、理想とする知事像と言えるのかはともかく、私としては、できるだけ地域を回って、県民の皆様が望んでいること、不安に思っていること、困っていることなど、様々な声に丁寧に耳を傾けながら、それを着実に政策や具体的な事業に結び付け、しっかりと成果を出していく知事になりたいと考えております。
 新潟県の将来像としては、多くの県民の皆様が、新潟に住んでいることを誇りに思い、これからも住み続けたいと思える新潟県、そして、多くの国内外の方々が新潟に魅力を感じ、訪ねてきていただける新潟県、そうした「住んでよし、訪れてよしの新潟県」を目指してまいります。
新知事代表質疑小山

② 県知事選の民意は二分、全ての県民の立場で
(小山) この度の県知事選挙では、ほぼ民意が二分される結果となった。花角知事には、今後の県政運営に当たって、選挙戦時における支持やしがらみで偏ることなく、政党に左右されない不断の姿勢で、広く様々な県民の声に耳を傾け、県民全体の立場に立った円滑な県政運営を望むところであるが、知事の県政運営に取り組む姿勢を伺う。
花角知事

(知事) 次に、県政運営に取り組む姿勢についてですが、選挙期間中にお約束したとおり、「県民最優先」の県政の実現に向け、広く様々な県民の声に耳を傾け、県民全体の立場に立った県政運営を進めてまいります。

③ 権力に迎合しない姿勢を貫くべき
(小山) 加計学園の獣医学部新設に対する国会での議論に関連して、愛媛県知事が政府にもの申している姿勢は、本来の自治体のリーダーの姿として大きく評価できる。
 国などとことさら対峙する必要はないが、時と場合によっては県民の立場に立ち、毅然と向き合うことは極めて重要であり、結果してそのことが県民の暮らしの安全・安心につながるものであることから、多くの県民は知事が権力に迎合しない姿勢を貫くことを期待しているが、知事の決意のほどを伺う。


(知事) 次に、県政運営に当たって国と向き合う姿勢についてですが、県政の課題には、原発問題を始め、人口減少問題、医療や福祉の充実など、県の取組だけでは解決できない、国家的な課題が多く含まれております。
 したがって、県政の運営に当たっては、国としっかり連携を図り、言うべきことがあればはっきり申し上げるなど、「県民最優先」の基本姿勢に基づき、対応してまいります。

④ 県財政と選挙公約の整合性は
(小山) 選挙戦で知事は、新潟空港のアクセス改善や空港・港湾・新幹線を一体化させた新潟の拠点化、社会資本の整備など、活力みなぎる新潟の実現に全力で取り組むと訴えたことに、県民は大きな期待を寄せているが、夢を与えるだけのリップサービスであってはならないと考える。2月に公表した財政運営計画では厳しい財政状況が浮き彫りとなっている中で、知事には費用対効果も踏まえ取捨選択したかじ取りが求められるが、本県の財政状況をどのように認識し、選挙戦で訴えた政策との整合性をどう図るのか知事の所見を伺う。

(知事) 次に、本県の財政状況に対する認識と選挙で掲げた政策との整合性についてですが、今年2月に公表した財政運営計画では、今後、毎年度100億円程度の財源対策的基金の取崩しが見込まれており、本県の財政状況は厳しいものと認識しております。
 一方で、本県に様々な政策課題が山積しているということも事実であり、このことと、将来に向けて持続可能な財政運営とをどう折り合わせていくかは、重要な課題であると考えています。
私が選挙を通じ掲げてきた、将来の県政の発展のために必要な投資を進めていくにあたっては、財政運営計画で示した人口動態・歳入規模に見合った歳出構造への転換という観点も踏まえ、事業のメリハリや優先順位を考慮し、選択と集中等にしっかりと取り組んでいく必要があると考えております。

⑤ 給付型奨学金の拡充を
(小山) 前米山知事が公約に掲げた「給付型奨学金」は、300人を想定して昨年12月に募集を開始したが、受験シーズンと重なったことなどから申請者は180人にとどまり、4月からの大学進学が確認できた奨学生は158人とのことである。
 県の未来を担う若者が、経済的に苦しくても等しく希望する教育を受けられるよう、条件が合わずに利用できない状況があるとすれば、家計条件や学力・資質条件などを見直し、新潟県版の給付型奨学金制度の拡充・充実を図るべきと考えるが、知事の見解を伺う。


(知事) 次に、新潟県版の給付型奨学金制度についてですが、平成30年度大学進学者向けの募集人数の300人程度に対して、今日現在、奨学金の給付決定者は158人となっています。このことについて、現在、調査、分析を行っているところですが、制度開始初年度であり、募集時期が遅く周知方法も十分でなかったことなどから、要件に該当していたものの申請できなかった生徒が、一定程度存在するものと想定されるところです。
 今後、この調査結果や現在行っている1次募集の状況に加え、国の動向を見極めながら、制度の見直しについて検討した上で、議会にお諮りしてまいりたいと考えております。
 県給付型奨学金は、国制度を補完し、意欲と能力があるにもかかわらず、経済的事情により進学が困難となっている子どもたちの、大学進学を後押しするという制度として、新潟県の未来を担う若者が等しく希望する教育を受けられるよう努めてまいります。

⑥ 超過労働改善に向けトップの覚悟を
(小山) 働き過ぎによる過労死が社会問題になっているなか、県においても、教育委員会の職員が長時間労働により職場で倒れ死亡するなど、職員の長時間労働は深刻な問題となっている。県では「新潟県庁働き方改革プロジェクトチーム」を設置し、実態調査と超過勤務時間数の目標値設定などに取り組んでいるが、業務量の多さや欠員など人手不足を考慮しないまま目標値が設定されることになれば、目標値達成のため職員にしわ寄せがいくことになると考える。
 この超過労働の実態を直視したうえで、職員数が足りないのであれば定員の見直しをするなど、改善に向けた抜本的な対策に向け、真摯にかつ全力で取り組むトップの覚悟が必要であると考えるが、知事の見解を伺う。


(知事) 次に、長時間勤務の改善に向けた取組等についてですが、現在、「新潟県庁働き方改革プロジェクトチーム」において、職員の勤務実態調査結果を踏まえ、長期間勤務の改善や働きやすく風通しの良い職場環境づくりに向け、仕事のやり方の抜本的な見直しをはじめ、管理・監督者のマネジメント力の向上や業務量に応じた適正・柔軟な人員配置など、具体的な取組の検討を進めております。
 今後、これらの取組をスピード感を持って実行していくことにより、職員が仕事にやりがいを持ちながら、ワーク・ライフ・バランスや効率的で質の高い働き方を実現し、県民サービスの向上につながるよう、全力で取り組んでまいります。

⑦ 安倍政権の危険な方向の受け止めは
(小山) 第2次安倍政権では、特定秘密保護法や安保関連法、共謀罪など次々に強行制定し、集団的自衛権の行使容認も閣議決定し、そして憲法9条に自衛隊の存在を加える憲法改正を打ち出しているが、戦後73年間、築き上げられてきた平和な日本の有り様が根本から変えられ、危険な方向へ進もうとしている実態をどのように受け止めているか知事の所見を伺う。

(知事) 次に、安全保障をめぐる安倍政権の政策についてですが、安全保障は国の根幹に関わる重要な事柄であり、国において適切に対応すべきものと受け止めております。
 国会を中心とした国政の場において十分な国民的議論がなされることが必要であると考えております。

⑧ 安倍長期政権のウミが随所に
(小山) 森友学園、加計学園問題に見られる政治の私物化やシビリアンコントロールが空洞化している自衛隊の日報隠蔽、繰り返されるデータのねつ造・改ざんなど、5年半に及ぶ安倍長期政権のウミが国政の随所に出ている。国民を愚弄し、民主主義が崩壊しかねない国政の実態をどのように受け止めているか知事の所見を伺う。

(知事) 次に、国政についての受け止めですが、国政も県政も、住民からの信頼なくしては成り立たないものと認識しております。国政にあっては、国民の信頼を得るべく、しっかりと対応することが必要と考えております。

2 原発問題について
① 3つの検証についての認識は
(小山) 泉田元県政における福島第一原発事故の検証を受け継いだ前米山知事の3つの検証を行う検証委員会は、本来、国がやるべきことをやらなかった領域に踏み込み、福島原発事故の原因を追究する公的な議論の場として唯一の機関であるだけに、その社会的意義は極めて大きいものがあり、花角県政のもとで更なる徹底した検証がなされることに、県民はもとより全国の期待が高まっている。改めてこれまで取り組まれてきた県の3つの検証委員会、その上部の総括委員会について、知事の認識を伺う。

(知事) 次に、原発問題についてお答えします。まず、原発事故に関する検証についてですが、原発が立地する本県としては、県民の「命とくらしを守ること」が第一であり、米山前知事が進めていた福島第一原発事故原因の検証、原発事故が私たちの健康と生活に及ぼす影響の検証、万一原発事故が起こった場合の安全な避難方法の検証の3つの検証を、引き続きそれぞれの委員会で進めていただきます。
 また、各検証委員会で、事実に基づき科学的、合理的に検証した結果について、検証総括委員会でとりまとめていただきたいと考えております。

② 技術委員会の議論の受け止めは
(小山) 福島第一原発事故は「地震原因説」と「津波原因説」が相対しているが、県の技術委員会においては、結論を最大公約数とすることや、両論併記とするのではなく、納得できる検証が求められている。
 また、地下式フィルタベントについて、東京電力の設計が完了した後に県の技術委員会で確認する手順となっているとともに、柏崎刈羽原発敷地の地盤条件の適否や原発敷地内の活断層評価についても、合理的な説明に疑問が残る点については技術委員会で議論する方針となっているなど、技術委員会の議論は長期に及ぶ様相にあるが、どのように受け止めているか知事の認識を伺う。


(知事) 次に、技術委員会における議論についてですが、福島第一原発事故原因の検証は、その結果を事前に想定することは困難ですので、その見通しについて申し上げることはできないものと考えております。
 柏崎刈羽原発に関する議論についても、期限を定めることなく、予断を持たずに進めていただきたいと考えております。

③ 健康と生活検証委員会の受け止めは
(小山) 福島第一原子力発電所事故後、子どもの甲状腺がんが今なお増え続けている異常かつ深刻な事態であるにも関わらず、過剰診断であるとして、原発事故による放射能の影響を認めていない実態がある。また、福島第一原子力発電所事故による避難解除区域が拡大され、賠償金や支援の打ち切りとセットにした早すぎる帰還が進められている。
 こうしたことが本県での原発過酷事故時にも適用されるとしたならば到底許せるものではなく、健康と生活への影響に関する検証委員会での徹底した検証が必要であると考えるが、知事の見解を伺う。


(知事) 次に、健康・生活委員会での検証についてですが、原発事故による放射線の健康への影響については、現時点においてもなお、研究者の見解が分かれているものと認識しており、徹底的に科学的な検証を進めていく必要があると考えております。
 また、避難指示解除による住民の帰還状況については、昨年度、県が実施した「福島第一原発事故による避難生活に関する総合的調査」において、解除後も住民の帰還が進んでいない実態を調査し、報告書に取りまとめたところであり、今後の更なる検証については、委員の御意見をお聞きした上で、検討してまいりたいと考えております。

④ 避難検証委員会の受け止めは
(小山) 新規制基準では深層防護第5層の防災対策部分が全くない中、原発過酷事故発生時には、緊急時対応に当たる必要な人員の確保や多額の経費に対する財源措置などの法整備や、原子力災害対策指針の見直しなどがなされなければ対応できない状況にある。
 また、フィルタベント使用の際の被ばく、被ばくが前提である屋内退避後の避難、安定ヨウ素剤の配布方法など避難に関する問題が山積している。知事が主張する「安全な避難方法」の実現には、こうした問題が解決し1人の被ばく者も出さず住民を安全に避難させられる実効性ある避難計画の策定が必要であり、そのためには避難方法に関する検証委員会での徹底的な検証が必要と考えるが、知事の見解を伺う。


(知事) 次に、避難委員会における避難計画の実効性の検証についてですが、県民の安全を最優先に、被ばくが健康に影響のないようにとどめられ、かつ、大きな混乱なく確実に実行できることについて相当程度の確証が持てる避難計画を策定できるよう、検証を進めていただきたいと考えております。
 なお、実効性のある避難計画の策定のために、法制度等、権限を持つ国でなければ解決できない課題については、国に対応を求めるとともに、引き続き市町村、防災関係機関とも十分に連携し、課題解決に取り組んでまいります。

⑤ 知事の判断基準は
(小山) 知事は原発問題の検証には2~3年が必要としているが、3つの検証を進めていくためには、期間を定めることにこだわらず、長期間かかっても予断を持たずに徹底して納得のいく検証を進めていくことを県民は望んでいる。
 知事は、原発は安全性が確認され県民が納得しない限り動かさない、検証が終わらなければ再稼働の議論はしないと主張してきたが、知事の考える原発の安全性確認の基準、県民が納得したという判断の基準、3つの検証の結果が出される基準は、それぞれどのような認識なのか、それぞれの基準を伺う。


(知事) 次に、原発の安全性確認や県民の納得に関する基準等についてですが、原発の安全性確認や検証は、予め基準を設定するのではなく、各委員会で検証を予断なく進めていただきます。
 検証の結果については、広く県民の皆様と情報共有するとともに、評価をいただき、その上で、リーダーとして責任を持って、結論の全体像を県民の皆様にお示しします。そして、その結論を受け入れていただけるかどうかについて、県民に信を問うことも含め、県民の皆様の意思を確認するプロセスが必要であると考えております。

⑥ いろいろな条件のパッケージとは
(小山) 現実に原発は集中立地しており、知事は結論は単純な稼働の是非だけでなく、どういう動かし方をするかなどは、いろいろな条件のパッケージを県民に示す必要があるとも主張しているが、いろいろな条件のパッケージとは具体的にどのような想定をしているのか、知事の所見を伺う。

(知事) 次に、単純な稼働の是非だけではない、いろいろな条件のパッケージについてですが、3つの検証の結果が示されない限り、原発再稼働の議論を始めることができないと考えております。このように、結論が見通せない中で、論理的には様々な対応策を組み合わせることがあるということをパッケージという表現で申し上げたものです。
 いずれにいたしましても、検証結果を踏まえ、最終的にはリーダーとして責任を持って、結論の全体像を具体的に県民の皆様にお示ししたいと考えております。

⑦ 知事選では信を問えない
(小山) 選挙戦で知事は、検証結果を県民と共有し評価してもらい、納得を得られるかどうかを見極め、結論を示した上で職を賭して県民に信を問うとし、その方法として4年後の知事選、早くまとまれば辞職しての出直し選挙で信を問うと主張している。
 現職知事が知事選において原発問題に対する自身の判断の信を問うことは、知事任期中における原発問題以外の様々な評価が複合的に問われることになり、自身の原発評価に対する信の問い方としては、民意が十分に反映されない手法であると指摘せざるを得ないが、知事の見解を伺う。


(知事) 次に、民意を確認する方法についてですが、議会での議論や住民の直接投票等、様々な手法が考えられます。
 繰り返しとなりますが、私としては、検証結果を広く県民の皆様と情報共有するとともに、評価をいただき、その上で、リーダーとして責任を持って、結論の全体像を県民の皆様にお示しします。そして、その結論を受け入れていただけるかどうかについて、県民に信を問うことも含め、県民の皆様の意思を確認するプロセスが必要であると考えております。

⑧ 自身の気持ちに誠実であっても、県民に対しては不誠実
(小山) 知事は選挙戦で、「原発に不安感を持っている」「将来的には原発に依存しない社会を実現する」などと述べていることは、自身の気持ちに誠実な主張だと考えるが、そう主張するのであれば、今からその方向に向けた対策を取っていかなければ、知事任期中には何もできないことになる。こうした知事の主張は、将来誰かがやってくれるだろうというような期待感のみで、現実に県民が原発への不安を抱きリスクにさらされている実態を原発立地県の知事として明確にイメージできているか疑問が残り、自身の気持ちに誠実な言葉であっても、県民に対しては不誠実なことに気付いていないのではないかと指摘せざるを得ないが、その指摘に対する受け止めについて知事の見解を伺う。

(知事) 次に、原発に対する対応と原子力に依存しない社会の実現についてですが、多くの県民の皆さんが持っている原発に対する不安は、私も共有しており、まずは、3つの検証をしっかり進め、その結果を見た上で、最終的にはリーダーとして責任を持って、結論の全体像を県民の皆様にお示しし、それを受け入れていただけるかどうかについて、県民に信を問うことも含め、県民の皆様の意思を確認するプロセスが必要であると考えております。
 原発に依存しない社会の実現に向けては、本県においても、多様な地域資源を活用した再生可能エネルギーの導入を促進してまいりますが、このことは、本県だけでなく国全体で取り組まなければ実現できないことであり、現在見直しが行われている第5次エネルギー基本計画案にあるとおり、国において、原発への依存度を低減する具体的な道筋を示していただく必要があると考えております。

⑨ 圧力に屈せず一貫した姿勢を持ち続けられるか
(小山) マスコミ各社の世論調査では70%前後の県民が原発の再稼働に反対姿勢を示しているが、政府は原発を重要なベースロード電源と位置付けており、この先、再稼働への同意を求める政府の圧力が一段と強まることが想定される。
 自民党の支援を受けてきた知事が、県民が納得しない限り原発は動かさないとする姿勢を一貫して持ち続けていけるか多くの県民は注視しており、今後、どのような要請・圧力があろうとも、態度を変えることなく選挙で公約した姿勢を貫くことを求めるが、改めて知事の決意を伺う。


(知事) 次に、原発再稼働に対する姿勢についてですが、選挙期間中から申し上げてきたとおり、県民の皆様が納得しない限り原発は動かさないという姿勢を貫いてまいります。

⑩ 周辺自治体にも同意権を
(小山) 茨城県の日本原子力発電東海第2原発では、立地自治体に加え周辺5市と事前了解を求める安全協定を結び、原発の再稼働に対する自治体の同意権が周辺自治体に拡大した。報道機関のアンケートでは、全国の原発30キロ圏の周辺自治体の約6割が「茨城方式」を妥当と評価しており、立地自治体のみの同意に周辺自治体が強い不満を抱えている実態が浮き彫りになったが、知事は、県知事選ではこの方式に賛意を示さず、県が周辺自治体の意向を取りまとめると述べている。立地自治体と同様のリスクを負う周辺自治体に避難計画の策定を義務づけていながら、同意権がないのは矛盾していると考えるが、改めて立地自治体に加え周辺自治体の事前了解の必要性についての知事の認識を伺う。

(知事) 次に、原発の再稼働に対する周辺自治体の事前了解についてですが、広域自治体として県が、立地自治体以外の自治体の意向を取りまとめ、意思表示を行うべきと考えております。

⑪ 自主避難者への継続支援を
(小山) 福島第一原発事故による自主避難者は生活に大きな不安を抱いている中、福島県は、国の財政措置の見直しを理由に、自主避難者への無償の応急仮設住宅支援を2017年3月で打ち切ることとした。
 本県では、泉田知事時代に総合的な県独自支援策として、子育て世帯への民間賃貸住宅家賃補助制度を創設して支援し、前米山知事も踏襲している。自主避難者への支援の拡充については、知事は、賛成・反対どちらとも言えないとしているが、元・前知事と同様な姿勢で避難者支援を踏襲すべきでないのか見解を伺う。


(知事) 次に、自主避難者への支援についてですが、自主避難者に対する応急仮設住宅の無償提供が平成29年3月末で終了した後、本県では、小中学生がいる世帯に対し、福島県が行う支援制度に上乗せする家賃補助を行っています。
 本県の支援策は、福島県の制度に合わせて、今年度末までを予定していますが、その後につきましては、福島県の復興状況、避難されている方々の状況、福島県の支援策の動向などを総合的に勘案し、検討していきたいと考えております。
 本県といたしましては、今後も避難者に寄り添った支援を行ってまいります。

3 人口減少問題対策等について
① 長年の自民党政治が人口減少を招いたのでは
(小山) 人口減少は長い時間をかけて顕在化してきた深刻な問題であるが、一時期を除き自民党政権が長く政策を担ってきており、その政策のもと、現在では、非正規社員の増加や賃金格差の拡大、高額な教育費や保育所・保育士不足の深刻化、育児休業や産休が取りにくい職場環境などが進み、安心して子供を生み育てられない状況にある。
 長年の自民党政権下での、安心して子どもを生み育てられない政策が今日の人口減少問題を深刻化させてきた原因ではないかと考えるが、知事の認識を伺う。


(知事) 次に、人口減少問題対策等について、お答えします。まず、人口減少の深刻化の原因についてですが、戦後、国として高度経済成長を実現し、国民生活が物心共に豊かになっていく中、人々の価値観やライフスタイルが多様化し、結婚や出産、子育てに限らず人生のあらゆる局面での選択肢が増えた結果、未婚化・晩婚化に伴う出生数の減少などにより、人口減少が深刻化してきたものと認識しており、そのこと自体は日本の社会経済が成熟していく過程で避けられないものであったと考えております。
 しかしながら、人口減少が深刻化した一つの大きな原因として、東京圏への人口の集中があり、この点については、早期の実効性ある政策的な対応が必要であったのではないかと考えております。

② 本県の人口減少対策に何が足りないのか
(小山) 2025年の本県の推計人口は213万1千人に減少し、65歳以上の人口割合は34.4%と全国より上回る推計となっており、2017年の合計特殊出生率は概数で1.41で全国37位と過去最低という危機的な状況にある。
 このため県では、人口減少対策に向け、全庁的・部局横断的な政策総動員の「社会減対策グループ」「自然減対策グループ」のワーキングチームをスタートさせて検証等の取り組みを開始したが、知事は本県の実態をどのように認識しているか伺うとともに、本県の人口減少対策に何が足りないと考えているか伺う。


(知事) 次に、人口減少問題の実態と対策への認識についてですが、本県の人口は、出生数の減少等による自然減の拡大と、若者を中心に職業や学業を理由とした県外への転出超過が続いており、今年5月現在の推計人口は、前年比で2万人を超える過去最大の減少幅となりました。
 さらに、国の将来推計人口によれば、今後も人口減少傾向が続くことが見込まれており、深刻な状況にあると認識しております。
人口減少問題については、その対策に特効薬はなく、より効果的な施策を積み重ねるしかないものと考えております。子育て環境の充実や、県内への進学・就職、U・Iターンの促進など、既存の施策・事業がより効果的なものになるよう取り組むことに加え、経済的理由が人口減少の大きな要因となっていることから、所得水準の向上にもつながる産業の高付加価値化や、魅力ある多様な雇用の場の創出に力を注ぐとともに、「まち」自体の魅力を高めていくことにも、より積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

③ 今後の人口減少対策の強化を
(小山) 知事は選挙戦で、子育て環境の充実やU・Iターンの促進、魅力ある高等教育機関や多様な雇用の場の提供などを訴えてきたが、人口減少に向けた実効性ある対策を打ち立てるためには、県行政のすべてにおいて人口減少問題を基軸にした政策展開と、それに向けた集中投資が必要と考えるが、知事はどのような認識を持っているのか伺う。

(知事) 次に、人口減少問題を基軸とした政策展開と集中投資についてですが、人口減少問題は最優先で対応していくべき喫緊の課題であり、議員ご指摘のとおり、政策展開の基軸に据えるべきものと認識しております。
 このため、すべての政策について、人口減少問題にどのような効果を及ぼすのかを常に意識し、そうした視点を持って政策を立案・実行していくことが重要であると考えております。

④ 保育士対策の強化が必要
(小山) 安心して子どもを生み育てる環境には、保育環境の充実を図る必要があるが、保育士は多忙な環境に置かれ、賃金も全産業平均より低いことなどから、離職者も多い実態にある。
 本県でも保育士不足は解消されていないことから、県の補助制度を再点検し、潜在保育士の復職や保育士の処遇改善、育休取得や勤務時間の短縮など、保育士確保に取り組む事業主体を支援する効果的な仕組みを構築する必要があると考えるが、知事の見解を伺う。


(知事) 次に、保育士確保への支援についてですが、議員ご指摘のとおり、安心して子どもを生み育てやすい環境整備を進めるうえで、保育環境の充実が図られることは重要であります。
 県といたしましては、保育ニーズの多様化や低年齢児童の保育施設入所の増加等を踏まえ、市町村や関係団体等と連携しながら、人材の確保、育成に向けた取組を進めてまいります。
 また、先般も国に対して、更なる処遇改善や負担軽減を図るとともに、未来を担う子どもたちの育みを支える保育士として社会的に一層高く評価されるよう、より実効性のある対策の推進を要望したところであり、引き続き必要な対応を強く求めてまいります。

4 交通政策について
① LCC(格安航空)路線の充実を
(小山) 県が昨年策定した「新潟空港の路線ネットワーク戦略2017」では、新潟空港利用者を2020年度に135万人に引き上げるという高い目標を掲げ、本年3月に新規に就航したLCCは3月の搭乗率が9割を超えるなど順調なスタートを切っており、今後も、LCCの増便と、新しいLCC路線の誘致が必要と考える。
 知事は、選挙戦でLCCによる新規国際路線の開設に取り組むと訴え、副知事時代にはLCC誘致の先鞭をつけたとのことであるが、その経験を生かし、この先のLCC路線の充実にどう取り組む考えか見解を伺う。


(知事) 次に、交通政策についてお答えします。まず、LCCの充実に向けた取組についてですが、私自身、副知事時代に誘致に取り組み、今年3月に就航した、本県初のLCC路線である「新潟-関西国際空港線」においては、利用が好調であり、新潟空港でも関西弁を喋るお客様、特に若い女性が増えたと聞いており、新たな需要が創出されているものと認識しております。
 LCC路線の充実に向けては、まずは、この路線を県内市町村等と連携しながら利用拡大を図り、一日も早く増便を実現したいと考えております。
 また、将来的に新潟空港が本州日本海側のLCCの拠点空港と位置付けられるよう、効果的なタイミングでトップセールスを行いながら、LCCの国際線を含む新規路線の誘致に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

② 新潟空港への新幹線乗り入れの再検討か
(小山) 新潟空港への軌道系アクセスの整備について、前米山県政における新潟空港アクセス改善協議会の検討結果は、現状の利用客100万人前後では採算が取れないとのことであり、利用客が135万人を超えた段階か、または、2026年度以降に再検討するとしてきた経過がある。
 知事は、こうした結論に至った経緯を改めて吟味し、何らかの要素を見つけられたら議論を再開することもあり得ると、現在の方針を見直す可能性を述べているが、この先、相当な効果が生まれることが明らかであればともかく、多額な投資で逆に財政悪化が深刻となる懸念も踏まえ、どのような展望を持って取り組んでいく考えか見解を伺う。


(知事) 次に、新潟空港への鉄道乗り入れについてですが、私は、新潟駅と空港を軌道系アクセスで結ぶことが、利便性の向上につながるとともに、空港利用者の増加にもつながると考えております。
 現在公表している「新潟空港アクセス改善の基本的考え方」については、今までの様々な議論の結果であると認識しており、その中で軌道系アクセスは、財源確保や鉄道事業としての採算性等の課題もあることから、長期的な改善策に位置付けられております。
 まずは、その方針に至った経緯を検証した上で、議員ご指摘の費用と効果の観点も含めて、何らかの知恵や工夫を取り入れる余地がないかを考えたいと思っております。
 いずれにいたしましても、現在進めている二次交通の整備等の短中期的に実行可能な空港アクセス改善の取組や、航空路線の充実等の利用促進の取組を同時に進めることで、空港利用者の着実な増加を図りながら、軌道系アクセス整備の機運を高めていきたいと考えております。

③ 羽越新幹線の必要性と構想は
(小山) 羽越新幹線については、整備により地域経済の維持発展が望まれるものの、人口減少が進む中、1km当たり数十億円もかかると言われる膨大な財源の確保や採算性、投資効果など十分な議論が必要と考える。すでに2本のフル規格新幹線が開業している新潟県として、多額の財政負担をしてまで推進する必要性に対する疑問の声や、両新幹線の狭間の地域の利便性向上に向けて直行特急便の実現を優先させるべきなど様々な声があるが、知事は逼迫した財政状況下において、羽越新幹線の実現に向けてどのような具体的な構想を持っているのか見解を伺う。

(知事) 次に、羽越新幹線についてですが、羽越新幹線は、実現すれば、日本海側を縦貫する新幹線による高速鉄道ネットワークを構成することとなり、日本海国土軸が強化され、観光振興や大規模災害時のリダンダンシーの確保など、本県の一層の拠点性向上や、地域経済の維持・発展につながるものと考えております。
 一方で、整備には多額の費用がかかるものであり、議員ご指摘のとおり、財源確保や採算性、投資効果などについて、十分な議論が必要と考えております。
 現在、山形県など関係県と連携して、プロジェクトチームにおいて、高額となる整備コストの削減等に向けた調査・研究などを行っているところであり、こうした検討の結果も踏まえつつ国等への働きかけを行い、早期実現につなげてまいりたいと考えております。

5 福祉・医療・介護問題について
① 医師不足の具体的対策は
(小山) 本県の人口10万人当たりの医師数は全国低位が続き、県内においても都市部以外では医師が足りないなど医師の偏在や、慢性的な医師不足が深刻な状況となっている。
 県では、修学資金の貸与や研修環境づくりなどに取り組み、少しずつではあるが医師数は増加傾向となっているものの、抜本的な解決策が見出せない実態にある。
 知事は、医療・福祉・介護の最期まで地域で一貫したケア、医療・福祉分野での人材確保に向けた奨学金制度の充実、医師偏在の是正に向けた国への働きかけなどで、住んでいる地域で誰もが必要な医療・介護が受けられる環境づくりを訴えてきたが、医師不足の現状打破に向けどう具体的に取り組んでいくのか伺う。


(知事) 次に、福祉・医療・介護問題についてお答えします。まず、医師確保に向けた具体的な取組についてですが、これまでの取組により、本県の医師数は着実に増えているところですが、今年度から、修学資金制度を更に拡充し、地域医療に従事する医師の確保対策を強化したところであり、こうしたこれまでの取組の効果を検証しながら、より効果的な取組の検討・実施に努めるなど、引き続き、全力で取り組んでまいります。
 なお、本県の医師不足を抜本的に解決するためには、国の制度改正が必要であることから、先般、医師の地域偏在是正に向けて国への働きかけを行ったところです。

② 前米山県政の医療ビッグデータ活用は
(小山) 前米山知事の目玉政策であった医療分野のビッグデータ活用について、選挙戦におけるアンケートで、知事は「どちらとも言えない」としたが、改めて知事の見解を伺う。
 また、ビッグデータは不要とした場合であっても、前知事が併せて進めてきた県立病院での電子カルテの導入や電子カルテデータを統合したデータベースの整備により、医師の勤務環境を改善し、医師確保につなげるべきと考えるが、併せて知事の見解を伺う。


(知事) 次に、医療分野のビッグデータ活用に対する見解についてですが、私といたしましては、一般論としてビッグデータの活用は、我々の経済社会をよりよいものにしていく有用なものであり、医療分野においても活用の仕方によって、県民が健康増進を実感できるとともに、質の高い医療環境の実現を目指すことが可能ではないかと考えております。
 一方で、データベース整備も含め、費用対効果等の様々な課題があることから、今後、有識者で構成する推進委員会で十分に議論していただき、県民の納得を得ながら丁寧に取組を進めてまいりたいと考えております。
 また、電子カルテ未導入の県立病院への導入につきましては、医療の質の向上や業務の効率化、患者サービスの向上などのメリットがありますので、予定どおり整備してまいります。

③ 魚沼基幹病院対策は
(小山) 3年間でフル稼働を目指すとした魚沼基幹病院は、看護職員不足等から全病棟開院に見通しが立たず、現在3病棟休止の状況となっており、財務状況も3年連続の赤字で本年度も赤字を想定した予算編成がされているなど、このままでは債務超過になる可能性が高い状況にある。
本年3月に魚沼基幹病院の事業計画が改定されたものの、全病棟開院が見通せない状況に加え、4月には専門医の不足によりカテーテル治療ができず、長岡赤十字病院に搬送された例に見られるように地域医療が悪化している現状を、知事はどのように受け止めているか伺う。


(知事) 次に、魚沼基幹病院の現状についてですが、平成27年6月の開院以降、がん治療や周産期医療など、これまで地域で不足していた高度医療が開始されるとともに、長岡地域への救急搬送が減少するなど救急医療の地域完結性が向上しており、全体として地域医療は大きく改善しているものと認識しております。
 一方、経験のある看護職員の不足などにより病棟稼働に遅れが生じたため、運営財団では、2021年度から2022年度の病棟フル稼働を目指し、今年3月に事業計画を改定したところです。
 今後、順次病棟が稼働していくことで医療提供とともに収支の改善が図られることから、病床拡大を計画に沿って着実に進めることを期待しております。
 なお、ご指摘のカテーテル治療につきましては、早期に再開できるよう、県といたしましても運営財団が行う医師確保の取組を支援しているところです。

(小山) 魚沼基幹病院は、県立病院の人的ネットワークの活用という連携を前提にしていかなければ前に進まないのが現状であることから、改めて新潟県地域医療推進機構の指定管理者による運営から県営に戻すことも選択肢として考える必要がないのか伺うとともに、県央基幹病院でも同様な事態とならないよう対応が必要と考えるが、知事の所見を伺う。

(知事) 次に、基幹病院の運営主体についてですが、柔軟な医師派遣や効率的な経営が可能となるよう「公設民営」としたものです。魚沼基幹病院では、これまでの取組により救急医療の地域完結性が高まり、医師を周辺病院へ派遣しながら地域医療を支えるなど、公設民営の利点を活かした成果も上がってきているところです。
 県といたしましては、公設民営のメリットを最大限に生かすため、病棟フル稼働に向けた運営財団の取組を、引き続き、支援してまいります。
 また、県央基幹病院につきましては、議員ご指摘のような事態とならないよう、医師をはじめ医療スタッフの確保に努めてまいります。


6 農業問題について
① 大規模だけでなく家族・小規模農業も共に繁栄を
(小山) 強い農業を掲げる安倍政権は、大規模経営を促す政策を進めてきているが、大規模農業の目的は利潤である一方、家族農業や小規模農業の目的は暮らしが基準であり、環境保全、生物多様性の保護、地域経済の活性化においても重要な役割を果たしている。
 大規模農業に加え、小規模・家族農業なども含めた多様な担い手が意欲を持って取り組む、新潟県農業の維持発展に向け、知事はどう牽引していかれるか伺うとともに、小規模・家族農業など多様な農業を守るためにも、戸別所得補償制度の復活を国に求める必要があると考えるが、併せて知事の見解を伺う。


(知事) 次に、農業問題についてお答えします。まず、本県農業の維持・発展についてですが、担い手が将来展望を持って経営できる農業の展開に向け、規模拡大や多角化・複合化等による経営基盤の強化と、県産農産物の付加価値向上を進めることにより、産業としての儲かる農業を実現してまいりたいと考えております。
 これと同時に、中山間地域等の小規模・家族経営が主体の地域においては、それぞれが役割を発揮しながら営農を継続していけるよう取り組むことで、共同体の維持・発展や災害防止につなげ地域の持続性を高めてまいりたいと考えており、そのための公的支援も検討していく必要があると考えております。
 なお、農業者戸別所得補償制度では過剰となっている主食用米にも助成することとしたため、非主食用米の生産を誘導するインセンティブが弱まり、主食用米の過剰が解消されなかった等の課題もあったと聞いております。

② 中山間地域農業への継続支援を
(小山) 前米山県政は、平場に比べて自然・社会条件が厳しい中山間地域農業に対し、「公的サポート」モデル事業を導入し、事業効果を3年かけて検証したうえで、中山間地域への公的な支援の拡充を国に働きかけるとして進め、すでに事業実施地区では新規雇用などの効果も出始めているとのことである。
 知事は選挙戦で、中山間地域、離島など条件不利地域への公的支援の必要性を訴えていたが、この中山間地域農家への所得補償など公的支援の拡大についてのアンケートでは賛否について「どちらとも言えない」としている。災害防止など多様な機能を担う中山間地域支援として、事業の継続が期待されているが、改めて所見を伺う。


(知事) 次に、「公的サポート」モデル事業についてですが、生産条件が不利な中山間地域等においては、農業を産業として捉えるだけでなく、生業を通じて地域を維持していくという観点も重要であり、公的支援についても検討が必要と考えております。
 本事業は、特に自然・社会条件が厳しい地域での営農継続を支援するものであり、第三者委員からは、自由度の高い本事業の仕組みが集落の創意工夫を生かした取組につながっているとの評価をいただいていることから、まずは引き続き事業を実施し、中山間地域の維持といった観点から効果を検証してまいりたいと考えております。

③ TPP11対策は
(小山) 今国会で協定が承認され、関連法が成立する情勢となっているTPP11について、安倍政権は昨年末、農産物生産額の影響は約1100億円の減少との試算を公表したが、試算の前提は、対策を施すことによって安価格な輸入品へのシフトは生じず、国内の生産量も農家所得も維持され食料自給率にも変化はないというものであった。
 こうした政府の現実離れした試算に対し、北海道や熊本県、岩手県などでは独自に影響額を試算し強い懸念が示されているが、知事は、主要農業県である新潟県の農産物への影響額はどの程度になると認識しているか伺うとともに、TPP11から新潟県農業を守るため、どのような対策強化を図って行く考えか、併せて見解を伺う。


(知事) 次に、TPP11の本県農産物への影響についてですが、試算は、前提の置き方次第で結果が異なることから、本県への影響を正確に推し量ることは難しいものと考えておりますが、国が公表した影響試算方法により機械的に計算すれば、本県の農産物は、輸入価格の低下による影響等が懸念される牛肉や豚肉等を中心に、生産額が全体で約4億円から7億円減少すると試算されます。
 県といたしましては、畜産農家の経営体質の強化を図るため、経営規模の拡大や、生産性の向上などを推進してまいります。
また、国に対しては、国内の農林水産業が将来にわたって持続的に発展していけるよう、万全な対応を要望したところであり、今後も必要な取組を行ってまいりたいと考えております。

7 産業・観光問題について
① 県内産業の活性化策は
(小山) 報道によれば、本県の平成29年の新設法人数は1001社で、普通法人数に対する新設法人数の比率は全国46位と低水準にとどまっている。
 本県経済の活性化のためには、地場産業の活性化と併せ、高付加価値を生む新たな産業の育成や起業環境の整備が重要であり、知事は、起業や事業拡大に向けた応援・相談態勢の強化、きめ細かな支援環境の整備を訴えてきたが、本県の産業政策でなにが足りないのか、県内産業活性化に向け今後どうすべきと考えているのか、改めて所見を伺う。


(知事) 次に、産業・観光問題についてお答えします。まず、県内産業の活性化に向けた対応についてですが、これまで本県産業の高付加価値化に向けて様々な取組を進める中で、国内外でトップシェアを持つなど競争力のある企業も数多く育っている一方、議員ご指摘のように新設法人数の比率が低く、1人当たり県民所得も全国低位にとどまっている現状にあります。
 そうした現状も踏まえ、産業施策の実施に当たっては、よりきめ細かく、ニーズに沿った効果的な手法としていくことが課題と考えており、経済界や金融機関、高等教育機関、市町村など関係者と一層連携を深め、知恵を出し合いながら、取り組んでいく必要があると考えております。
 そうした考えのもと、起業・創業に挑戦する方や、事業拡大に挑戦する意欲ある中小企業などを応援し、県内外の人たちが新潟で挑戦できる環境づくりを進めてまいります。
 あわせて、今後成長が見込まれる新規分野への参入促進や、AIやIoTなどを活用した新たなビジネスチャンスの創出、生産性向上のための設備投資などを積極的に支援してまいります。
 加えて、新潟の美しい自然、豊かな食文化、特色ある産業など、本県の魅力を新潟ブランドとして国内外に積極的に発信し、新潟に人を呼び込むことで経済の活性化につなげることにも、全力を挙げて取り組んでまいります。

② 観光対策の強化を
(小山) 本県の外国人宿泊者は増加しているものの、増加率は4.3%と全国38位となっており、富山や石川、長野などの近隣県に大きく水をあけられている。
 本県は他県に引けをとらない観光資源が存在しているものの、活かし切れていない状況にあり、情報発信や受入態勢の整備が課題であると考える。
 知事は、旅行会社との連携や広域プロモーションの整備でインバウンドに力を入れると訴えてきたが、改めて知事は国内外からの観光客誘致に向けて新潟県の観光対策の強化を、どう図っていく考えか所見を伺う。


(知事) 次に、観光対策の強化についてですが、議員ご指摘のとおり、平成29年の訪日外国人延べ宿泊者数は、富山県や石川県、長野県などの近隣県が2桁の伸びとなる中で、本県は4.3%の増に止まっております。
 本県には、美しい自然、豊かな食文化、特色ある産業など多くの地域資源があるものの、現状はそれらが必ずしも生かされているとは言えません。
 これらの多様な地域資源を活用した本県観光の魅力をいかに旅行者に伝え、本県に取り込んでいくかが重要な課題であると考えております。
 そのため、本県が誇る食文化を中心に、地域に根ざした文化・イベントやその他の地域資源とも組み合わせ、ストーリー性のある観光資源として磨き上げることで、他県と差別化できる新潟ブランドを構築してまいります。
 また、トップセールスを積極的に実施するなど、観光プロモーションや情報発信を強化しながら、東アジア・東南アジアを中心に、新潟ブランドの浸透を図るとともに、航空路や鉄道等のネットワークの充実や海外クルーズ船の更なる誘致などに取り組み、国内外からの旅行者の拡大を図ってまいります。


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