12月県議会・連合委員会で知事と一問一答

こんにちは!新潟県議会議員小山芳元です。ホームページは都合により更新できなくなったため、ブログ開設で情報発信します。詳細なプロフィールや政治信条などは、ホームページをごらん下さい。
2017/12/20(水)
 議員活動の生命線である県議会での質問が、自民党の数の横暴で質問の機会、範囲、時間が著しく制限されたことは、議員の自殺行為とも言える遺憾なものであります。
 こうした状況下ではありますが、12月県議会・連合委員会に置いて、米山知事と一問一答の質疑を展開しました。
連合質問1

1.原発問題について 
(小山) 知事は、柏崎市長、刈羽村長との三者会談において、広域的な避難計画の策定要請を受け、前向きに取り組む姿勢を示し、県は県版の広域避難計画と位置付けている「広域避難の行動指針」を避難委員会で検証し、明らかになった課題を適宜指針に反映させて実効性を高めていくとのことである。
 しかし、新規制基準には、深層防護第5層の高線量下での災害対応、防護対策部分が全くない中、実効性ある広域的な避難計画の策定はできないと考える。
 広域的な避難計画策定のためにも、原発過酷事故時における放射性物質の大量放出などの緊急時対応に当たる必要な人員や機材の整備、財源措置、原子力災害対策指針の見直しなどの法整備に向け、知事はどう取り組んでいくのか伺う。


(知事) 実効性のある広域的な避難計画を策定するため、先般の政府主催全国都道府県知事会議の関係閣僚との懇談において、高線量下での災害対応に係る法制度や体制整備等について、省庁横断的にさらなる取り組みを進めていただくようお願いしたところ。
 また、併せて、原子力災害特有のスクリーニングにかかる資機材などに多額の経費を要することから、国において、確実に財政措置をするようお願いした。
 県としては、引き続き、全国知事会と国との意見交換会をはじめとする様々なチャネルを用いて、国に対して必要な対応を求めていく。

(小山) 経済産業省は、2016年度に始まった原発立地自治体を対象にした補助金を、2017年度から応募資格を半径30km圏内の自治体にも拡大した。
 また、必要な国の審査をすべて終えてから9か月経っても再稼働しない原発は「稼働率ゼロ」とし、立地自治体への交付金を大幅に減額する規則を改定していたことについて、県は国に従来どおりにするよう再三求めているとのことである。
 こうした国の姿勢は、交付金を盾に早期の再稼働への圧力をかける何ものでもなく極めて遺憾であるが、改めて知事は、こうした国の方針をどう受け止めているのか伺うとともに、金で安全を束縛する姿勢を改めるよう、国に強く抗議すべきでないか、併せて伺う。

連合議場

(知事) 「原発立地自治体を対象にした補助金」については、国では、廃炉など原子力発電による環境変化は、周辺自治体の経済にも影響するため、応募資格を拡大したとしており、原子力発電施設の立地自治体や周辺自治体に対し、再生可能エネルギーも含めたバランスの良いエネルギー施策を支援するものであると認識している。
 「みなし交付金制度」の問題については、立地道県で構成する原子力発電関係団体協議会で重視しており、電源立地地域対策交付金において、原子力発電所の安全確保のための運転停止期間は、一定程度稼働しているとする「みなし規定」の適用の継続を一貫して国に要請している。
 県としては、県民の安全を最優先に、3つの検証がなされない限り、再稼働の議論は始められないと考えており、徹底的な検証を進めていく。

(小山) 新潟日報の窓の欄に投稿された県民の声を紹介する。
「国民の6割が脱原発を望んでいる今、原発を止めることにこそ補助金を出すべきでないか」
「本県の交付金が削減されることは痛手であるが、原発事故が起こればどれほどの痛手となるかは福島を見れば明らかである」「金が欲しかったら原発を動かせということに惑わされず、県が行っている検証作業をしっかり見守っていきたい」
 まさにこの投稿こそ多くの県民望んでいる声と受け止め、国の方針に惑わされず、県民との約束を貫いてほしいが、改めて知事の見解を伺う。


(知事) 福島原発事故の検証がなされない限り、再稼働の議論はできないという、当初の姿勢は変わらない。

(小山) 原子力規制委員会は、重大事故時に原子炉格納容器の破裂を防ぐための設備「代替循環冷却系」を沸騰水型(BWR)原発で義務化する新規制基準の改正を行ったが、「代替循環冷却系」は、サプレッションプール水を循環させ格納容器圧力の上昇を抑制することで格納容器ベント回避し、放射性物質を周辺に放出せずに収束が可能となる施設とのことである。
 しかし、元原子炉格納容器設計者の後藤政志氏は、この新装置の水は実際には放射性物質が混在している高温の熱水であり、重大事故の最中にこの熱水を使用するためには、熱交換ユニット車と大容量送水車を事故現場にもって来る必要があり、加えて配管を一部新設してつなぐなどの作業が必要となるなど、実証試験ができない極めて不確実な装置であり、これでフィルタベントを回避できるかは疑問であると指摘している。
 この柏崎刈羽原発6、7号機に設置が義務付けられた「代替循環冷却系」について、知事はどのような認識を持つか伺う。


(知事) 柏崎刈羽原子力発電所の安全性を確保するため、代替循環冷却系を含め、まずは、今回の適合性審査の内容について説明を求めるとともに、技術委員会で、今後審査結果について検証していきたいと考えている。

(小山) 原子力規制委員会と東電は、「代替循環冷却系」がフィルタベントに代用されるとして、地下式フィルタベント設備については「自主設備」の位置づけにして、柏崎刈羽原発6,7号機の新規制基準への適合性審査を事実上合格にした。
 しかし、東電の新規制基準への適合性審査の申請に当たって、前泉田知事は地震による配管等の破断を防ぐためフィルタベント設備の建屋との一体化を求め、結果して新たに地下式フィルタベント設備を設置することを条件として認めてきた経過があり、県と東電の約束事となっていた。
 地下式フィルタベント設備の設置について、県は改めて東電と約束しているとのことであるが、先行きの不透明感は否めない。
 この約束を確実に履行させることを改めて知事に求めると同時に、この設備が設置されない限り再稼働には応じられないものと受け止めるが、知事の見解を伺う。


(知事) 県は、安全確保のために東京電力と地下式フィルタベント設備を設置することを改めて約束している。
 県としては、安全かどうかを判断する権限があるものと考えており、地下式フィルタベントを設置しない限り安全とは言えないということは堅持する。
 引き続き、県の安全管理に関する技術委員会で、地上式と地下式を併せてフィルタベント設備の徹底的な検証を進めていく。
 なお、3つの検証がなされない限り、再稼働の議論は始められないと考えている。

(小山) 柏崎刈羽原発敷地内の断層については、12万年から13万年前に形成された「藤橋40」が存在していることから、活断層の可能性があると専門家が指摘しているにも関わらず、原子力規制委員会は東電の調査結果を了承し、新規制基準の適合性審査を事実上合格としている。
 このことについて県は、原子力規制委員会に科学的・合理的な説明を求めるとしているが、原子力規制委員会は敷地内断層の活動性の審査は終了済みとして適合性審査の合格を出している以上、見解を覆すことにはならないと考える。
 この活断層問題について知事は、技術委員会での検証が必要としているが、福島第一原発事故の検証がなされない限り再稼働の議論はできないとした方針と同様な検証課題と理解してよいか、見解を伺う。


(知事) 審査の内容については、原子力規制委員会に科学的・合理的な説明を求めることとしているが、その上で、活断層の問題についても、疑問が残る点については、技術委員会で検証していただくなど対応していく。
 なお、その際は、福島第一原発事故の検証と同様の方針で議論を行っていただきたいと考えている。

(小山) 柏崎刈羽原発6、7号機の敷地内の活断層問題について、立地地域の市民研究会が公開の場で意見交換会の開催を求めていることに対して、知事は科学的に双方がしっかりと答える議論がなされ、その議論の過程を一般の人に公開されることは重要としているが、ここに来て双方が公開討論会の開催に向け調整中とのことである。県としても歩調を合わせ関わっていく必要があるのではないかと考えるが、知事の見解を伺う。

(知事) 公開討論会の開催については、当事者間で調整中と聞いており、見守っていきたいと考えている。
 いずれにしても、県の役割として、技術委員会で科学的な議論を行っていただきたいと考えている。

(小山) 2009年、中越沖地震後の柏崎刈羽原発の再稼働要望を、県は4項目の条件付きで了承したが、その一つに「防火対策の徹底」が含まれており、東電は県の条件を受けて防火に対する対策方針もまとめている。
 こうした中、柏崎刈羽原発の原子炉建屋から防火処置をしていない建築基準法違反の貫通穴が62カ所見つかった問題は、条件を反故にし、県との約束を軽んじている東電の姿勢が浮き彫りになり、県民の信頼が改めて失墜した。
 このことについて県は、知事コメントで遺憾の意を表明しているが、重大な問題と受け止め、東電と会談し文章をもって抗議すべきでないのか、知事の見解を伺う。


(知事) 防火区画貫通部の防火処理未実施の問題については、重大な問題と受け止めている。
 県として、7月に東京電力から2箇所確認されたとの報告を受けた際には、現地を確認し、原因の究明、再発防止策及び他に同様な箇所がないか追加調査を求めた。
 その結果、新たに60箇所確認されたとの報告を受け、現地を確認し、改めて迅速な対応、原因の究明及び再発防止の徹底を求めている。
 まずは、今回の指導に対する東京電力の対応を確認し、その上で、適切に対応していきたいと考えている。

(小山) 電力需要動向に応じた出力調整ができない原発は、バックアップ電源として火力発電も同時に動かしながら両者バランスの中で原発を増やしてきたので、余分なCO2を排出し温暖化対策になっていなかった。
 また、原発は目の前にある海水を冷却水として大量に使用し、原発で発生する熱の利用はわずか1/3にすぎず、残りの2/3は温排水として海に捨てられることから、海洋環境に膨大な影響を与えており、世界全体の海水温度上昇のスピードに比べて、日本近海はその何倍ものスピードで海水温上昇を加速させている一因となっている。
 加えて、多発する原発事故やトラブルの処理や、これから本格化してくる廃炉処理、莫大な量の放射性廃棄物の処理や保存・管理などのために、必然的かつ半永久的にCO2を出し続けなければならない。
 こうしたことを踏まえると、原発が温暖化防止の切り札になることはあり得ず、原発を推進するための誇大広告でしかないと考えるが、知事の見解を伺う。


(知事) 原子力発電については、二酸化炭素排出の抑制効果は大きいと認識している。
 宮崎議員の一般質問でもお答えしたとおり、どのような資源を使って必要なエネルギーをつくるのが良いかは、資源枯渇のリスク、資源利用のリスク、経済的コスト、環境への負荷、世界情勢等を総合的に判断して決めていくべきことであると考えている。

2.水俣病問題について
(小山) 11月29日、東京高裁は、国が被害者の切り捨てのために症状の組み合わせを要件としたこれまでの「52年判断基準」を否定し、認定患者の存在を同居家族内に限定しないとして、感覚障害一つだけの症候であっても総合的に判断して水俣病と認める2013年4月16日の最高裁判旨に基づき、9人全員を患者と認定するよう画期的な判決を下し、新潟市は上告せず確定した。
 県は新潟市と共同で「公害健康被害認定審査会」を設置し、国の法定受託事務として水俣病の認定審査を行っているが、今回の、国の水俣病に関するこれまでの主張を明確に否定した東京高裁判決について、改めて知事の所感を伺う。


(知事) 今回の判決について、国は、今までの判断基準と今回の判決は矛盾しないと説明しており、法定受託事務であることから、国の考えをよくお聞きする必要があると考える。
 今回の判決を真摯に受け止め、国からも詳細をお聞きし、今後の対応を検討してまいりたい。

(小山) この度の東京高裁の判決は、これまでの国の認定制度の破綻と水俣病被害者の判断基準の誤りをダメ押し的に示したものであり、もはや国はいかなる弁解をしても通用しない。
 公害の被害者となった県民を救うことは、知事にとって重要な責務であることは言うまでもなく、また、知事は法律家としての立場から見ても、これ以上無策のまま無責任に放置することは絶対に許されないと考える。
 熊本県をはじめ、被害者が続出している自治体と連携を強化し、国に二重基準の解消と、早急に水俣病全被害者を救済する方策を打ち立て実施することを強く求めていくべきではないか、知事の見解を伺う。


(知事) 県としましては、これまでも国に対し、水俣病の終局的な問題解決のためには、抜本的な救済制度の見直しを行うべきとの要望を行ってきたところ。
 先ほどお答えしたとおり、今回の判決を真摯に受け止め、法定受託事務であることから、今までの基準とどのように整合性が取れるのかということを、国から十分説明していただきたいと思う。
 いずれにしましても、引き続き、抜本的な救済制度の見直しについて、要望してまいりたい。
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